Introduction

『LOCO DD 日本全国どこでもアイドル』
Dorama & Documentary...
「嘘」と「本当」の絡み合いに探る
地方アイドルの「現在」と「未来」!

ロコドルの虚実皮膜

日本のアイドルシーンの中でひときわ異彩を放つ地方アイドル、通称「ロコドル」。その活動はメジャーの通例に縛られない手作り的なもので、それゆえ、思いがけぬ音楽の果実があちらこちらに実ってきている。
本作では商業畑から自主映画までジャンルにこだわらず活動する監督3人が、自ら「撮りたい!」と思う3組をピックアップ。虚実皮膜の世界に生きるアイドルたちにふさわしく、DoramaとDocumentaryをミックスしたオムニバス映画に仕上げた。
LOCODOL Dorama & Documentary-すなわち、LOCO DD
三本三様に力を尽くした、これは正に映画版アイドル・フェスである。

Last DAYS~君といた場所~

「あるよ」を流行させた役者として知られるBoBAこと田中要次が選んだのは、出身地の長野ゆかりのオトメ☆コーポレーション。作品完成前に全員脱退というアクシデントに見舞われながらドラマを超える現実に誠実に向き合い、苦難を克服して作品化した。
オトメ

ファンタスティック ライムズ!

※ファンタスティックとライムズの間は半角スペース
怪作『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱(こ)を使う』(10)が話題を呼んだ大工原正樹は、福岡をベースに活躍するFantaRhyme(ファンタライム)。確かな技量と熱意で都内のフェスに出るたびに「FanataRhymeすごい!」と反応がある伸び盛りの彼女らの「今」を、ドラマ部分に大胆に即興を盛り込みながらイキイキと切り出している。
FantaRhyme

富士消失

80年代の自主映画シーンで名を馳せ、脚本家としても知られる島田元は、静岡は富士山のアイドル3776(みななろ)。各界で絶賛されたアルバム「3776を聴かない理由があるとすれば」をヒントに、現実から夢の世界へと越境する。
3776

コメントも続々!随時更新します。

鶴田法男

映画監督。日本で最も知られたオムニバス・シリーズ『ほんとにあった怖い話』(91~、ビデオ/テレビ)の総監督として、Jホラーの作家たちに強い影響を与えた。主な映画作品に『リング0 バースデイ』(00)『おろち』(08年)『王様ゲーム』(11)『トーク・トゥ・ザ・デッド』(13)『Z~ゼット~果てなき希望』(14)などがある。

テレビ『ほん怖』や映画『王様ゲーム』などで様々なアイドルたちと仕事をさせてもらってきた。役が掴めず台詞が覚えられないと悩んだり、初主演の緊張から肌荒れを起こしてしまったり…。でも、一生懸命な彼女たちの姿はカメラの前でどんどん魅力的になり輝いていく。それを作品に定着させられたと思ったときに映画の神に感謝してきた。
ロコドル(=ローカルアイドル)を描いた本作は、苦渋の決断で解散する彼女たちの姿を追った俳優・田中要次監督の衝撃的で切ない作品から始まる。大工原正樹監督はロコドルの姿をドラマとドキュメンタリーを越境させる斬新な手法で描いて、人生の本質を見抜こうとする。そして、本作の企画者である島田元監督はソロ・アイドルをキラキラとした目線で捉えてアイドル映画の喜びを教えてくれる。彼女たちの魅力を作品に昇華させることに成功した3人の監督たちは、それぞれに映画の神に感謝しただろう。その瞬間を観客も共有できるなんとも贅沢な今までにないアイドル映画だ。

田中雄二

映画ライター・編集者。共同通信を中心に、雑誌やWEBで執筆、編集を担当。主な著書に『人生を豊かにするための50の言葉-名作映画が教えてくれる最高の人生の送り方』『外国映画女優名鑑』『外国映画男優名鑑』などがある。

一見、三人の監督による三組の地方アイドルの紹介映画と見せかけておいて、実は、SF(少し不思議)話、青春ドラマ、そして西部劇と、監督自身の好きな(得意な?)世界に、彼女たちを取り込んでみせたところが、奇抜で面白い。
とは言え、3作とも、アイドルたちの必死さや健気さも描き込んでおり、売れるって一体何なのだろうと思わされ、見ていて切なくなってくるところもある。
どこか懐かしい自主映画っぽい雰囲気も漂うが、地方アイドルを描くにはかえってこうしたテイストが合っていたのかもしれないとも思えた。
「FantaRhyme」のパフォーマンス、「3776」のギターのリフレインが目と耳に残った。

小松隆次郎

朝日新聞記者。長野総局在籍時にオトメ☆コーポレーション関連の記事も執筆。ラストライブも取材した。現在は社会部(法務省担当)。

オトメ☆コーポレーション、ラストライブの感動が蘇りました。
3編とも出演されているアイドルの個性を引き立たせるストーリー、演出が見事でした。
ありがとうございました!

黒沢清

映画監督。『CURE キュア』(97)『蛇の道』(98)『カリスマ』(99)『回路』(00)『アカルイミライ』(02)『ドッペルゲンガー』(02)『トウキョウソナタ』(08)『リアル~完全なる首長竜の日~』(13)『Seventh Code セブンス・コード』(13)『岸辺の旅』(15)『クリーピー 偽りの隣人』(16)などで国際的な評価も高い。2016年の『ダゲレオタイプの女』はフランス・ベルギーとの合作。最新作は『散歩する侵略者』(17)。

“元気いっぱい”を売りにするって、本当に大変そう。それをまた意地の悪い3人の作者たちが、可笑しく、悲しく、時に残酷に撮るものだから、見ていてハラハラした。

外山真也

映画ライター。

地方アイドルをコンセプトにしたオムニバス映画だが、それだけでなく“ドキュメンタリーとフィクションの境界線”というもう一つの共通項が効いているから、1本の作品として見ても世界観が見事に統一されている。個人的には、第2話の完成度の高さに驚かされた。とりわけジャック・リヴェットの映画を思い出させる公園のシーンは必見! 第3話の、両手で富士をかたどったポーズにも感心した。これほど映画(的なるもの)とアイドル(的なるもの)が幸せなかたちで出会った瞬間を他に知らないから。

にいやなおゆき

アニメーション作家。武蔵野美術大学講師。
作品に『納涼アニメ電球烏賊祭』(93)『人喰山』(09)など。
私立恵比寿中学『未確認中学生X』MVで特撮・特殊美術を担当。

近所の商店街の夏祭り。泥酔してカラオケ大会に乱入して、金魚すくいの水槽に足を突っ込んでヤーさんに有り金搾り取られた俺は、奇妙な見世物小屋に引っ張り込まれた。きれいなお姉さんが呼び込みやってて『LOCO DD 日本全国どこでもアイドル』という看板がかかってた。小屋の中では変な映画を上映してた。チアガールの女子中学生が富士山噴火を心配しつつお茶飲んでタイムスリップしてインディアン娘になったり。四人組のOLが笑いヨガやったりSF漫才やったり残業したり株主に覗かれたりリストラされて(注1)涙目で独白したり。ラッパー少女とゴスロリ少女が身長2メートルのおっさん(注2)に説教したりストーカーと踊ったり500円玉拾ったり福岡から西永福へテレポートしたり。なんだか分からないけど、とにかく変なんだ。出てくる女の子は結構可愛いけど普通じゃない。アイドルって、もっと癒しとかホッコリとか清純ツンデレってイメージだったけど、この娘たちは生っぽいんだ。生っぽいってのはエロい意味じゃなくて、生々しいって意味だ。俺はいつのまにかその娘たちと一緒に歌ったり踊ったりしてた。それをビデオカメラやスマホで撮影してる三人のおっさんがいて「ああ、こいつらが監督だな、こいつらが一番楽しんでやがる!」と、俺はだんだん腹が立ってきた。とたんにどうしても烏賊焼きが食いたくなって、俺は小屋から飛び出した。そこは盆踊りのやぐらの前だった。ちょうちんじゃなくてミラーボールが何百個もグルグル回りながら光ってた。オトメ☆コーポレーションのリストラ四人娘(注3)も、FantaRhymeのパンクメイドな二人も、3776のチアリーダー富士山ちよのも踊ってる。周囲ぐるりが観客席で、白鵬や稀勢の里や朝青龍が四股を踏みながらサイリウムを振っている。武道館でアイドルと歴代横綱と一緒に歌って踊れるなんて夢みたいだ。と思ったら嬉しくって目が覚めた。潰れたコンビニの駐車場で、財布は無くなっていた。

注1:オトメ☆コーポレーションのメンバーは「リストラされた」わけではありませんが、「1000人動員目標不達成で自主退社」だと長くなり、文章の勢いを削ぐので、このような言葉に替えたものと思われます。
注2:青木佳文さん、身長180センチです。
注3:基本はオトメ☆たちも映画を楽しんだという意図の文章ですので、御了承下さい。
---LOCO DD 製作委員会

宮田亜紀

俳優。『INAZUMA 稲妻』(05 西山洋市)『先生を流産させる会』(12 内藤瑛亮)『ファーストアルバム』(16 頃安祐良)ほか、出演作多数。

3監督がどんな女の子たちに興味を持ったのか、まずそこに興味を抱いた。3監督が選んだだけあってタイプは全然違うけどみんな魅力的。彼女たちのパフォーマンスや素の部分を観ている間に、自然と彼女たちをもっと深く知りたくなった。フィクションとドキュメンタリーの構成がこれまた三者三様で深く見入ってしまった。それぞれの形で彼女たちも監督の要望に応えているし、それは監督の予想を超えてきたんじゃないかな。アイドルの苦労と輝きはやはり胸を打つのだ。

内藤誠

映画監督。1936年愛知県生まれ。東映入社後、1969年「不良番長」シリーズで監督昇進。『番格ロック』(73)以後フリーに。プログラムピクチャーの大ベテランである一方、近年も『明日泣く』(11)『酒中日記』(15)といったインディーズ系作品を監督。衰えを知らぬ創作力で若い映画人の尊敬を集めている。脚本家、作家、翻訳家としても著名。

ビューティ・ペアやキャロルを監督した者としては、いま、「ロコドル」という形で、アイドルを撮ることができた監督たちが羨ましい。三者三様、虚実皮膜の面白さがあった。

古澤健

映画監督。1972年東京都生まれ。近作に『今日、恋をはじめます』(12)『ルームメイト』(13)『クローバー』(14)『ReLIFE』(17)『恋と嘘』(17)がある。

島田元監督の『富士消失』には軽くショックを受けた。神出鬼没・正体不明の「山泥棒」が歴史を超えて跳梁暗躍し、あの富士山を盗んでしまう(まさに富士消失!)のだが、そんな怪物を追跡するのがひとりの記憶を失った少女である、という物語の荒唐無稽さは、やがて「山泥棒」とは実は「映画泥棒」であることが明らかになるに至って(いや、これは妄想かもしれないけど)、壮大なファンタジー、例えば『ダークタワー』や『指輪物語』のような目眩を僕にもたらした。観終わってしばらく経つが、 僕は茫然としながら考えている。しかしいまだ現実の映画泥棒の正体は明らかにはされていない。もしかしたら「よーい、スタート」と声をはりあげるあいつらの中に、映画泥棒が紛れ込んでいるのかもしれない。自らの正体を隠すためならば、自分自身が何者かであるかについての記憶を消去するくらいのことはやりかねない、映画泥棒はきっとそんな怪物だ。そんな怪物を追跡するバウンティハンターたちは、よほどの度胸があるに違いない。『LOCO DD 日本全国どこでもアイドル』という企画は、そんな恐れ知らずの猛者たちによる中間報告であるように思えてきた。

太田耕耘キ

「ぴんくりんく」編集部。映画『色道四十八手 たからぶね』(14)製作・配給。

なんだかよく分からないタイトルで、顔も名前も知らないアイドル? アイドルなのかどうかも分からない女の子たちの映画でしたが…、
見終わったときには、「これからもがんばって!」と応援したい気持ちになりました。
彼女たちが全国区のアイドルになれるかどうかは分からないけれど、一生懸命さはよく分かりました。
映画としては真ん中の「ファンタスティック ライムズ!」が飛び抜けて面白かったです。これだけちょっと映画のレベルが違う感じ。
キャラとしては3776が異次元の面白さ。タイトルが「富士消失」であることも、そのストーリーも忘れてしまうほどに3776(井手ちよの)のインパクトが強烈でした。

佐々木浩久

映画監督。『ナチュラル ウーマン』(94)『発狂する唇』(99)『血を吸う宇宙』(01)『トリコン!!! triple complex』(08)など。『ケータイ刑事』シリーズなどテレビ作品も多数。

3人の監督がフリーハンドで撮った自由なアイドル映画でした。改めて映画の自由を確認しました。田中要次監督のは田中監督の人柄が出てて好感度高く、大工原監督は相変わらず演出がうまい。島田監督のは夢から現実に戻る時の構成が爽やかな印象を残します。

大野博史

地方地下映画作家。映画製作のほかにMKE映画祭実行委員などの活動により地下映画の普及に努めている。モノノフ(夏菜子推し)。

地方で活躍するアイドルたちを、自主映画魂を持った3人の監督が撮るという企画を聞いて、岐阜で地下映画を作っている自分が応援しないわけにはいかない!と興奮を抑えられず見せていただきました。ドラマとドキュメンタリーの融合なんて、映画ファンにもアイドルを応援しているひとにも楽しんでもらえる、微笑ましく可愛らしいガンバレ映画になっているんだろうな・・・なんて予想は大きく裏切られ、なんじゃこりゃあっ!と驚愕、絶句しました。監督もロコドルたちも本気すぎる。お互いにヤっちまうつもりで向き合っている。真剣勝負すぎて、観ているこちらがたたっ斬られそう。安易な気持ちで観ることはおすすめできませんが、しかしこのチャンバラ、見逃しは厳禁です。

万田邦敏

映画監督。『UNloved』(02)『ありがとう』(06)『接吻』(06)『イヌミチ』(13)『SYNCHRONIZER』(15)など。

第1話のロコドル「オトメ☆コーポレーション」のリーダーは、「夢は武道館」と語る。しかしその語りが映画内で紹介されるとき、すでに「オトメ☆コーポレーション」というグループ自体がこの世から消滅している。映画の完成を待たずにグループは解散してしまったからだ。いったいぜんたい、このはかなさを観客である我々はどう受け止めたらいいのだろう。あるいは、このはかなさと常に隣り合わせなのがロコドルというものなのか。解散から始まるアイドルオムニバス映画。第2話と第3話に登場するロコドルたちは、もちろん解散、あるいは活動休止はしていない。しかし、彼女たちはその不安と意識的・無意識的に常に闘っているように見える。彼女らが夢を語る(語らずにはいられない)のは、それ故だろうか。第3話のドラマ部分はまさに夢の話だし、夢の中で主人公のアイドル(3776井出ちよの)は、消失した富士山を求めて彷徨う。静岡出身のロコドルにとって、富士山は心の支えであると同時に、おそらく自分自身を投影した偉大なる存在なのだと思う。だからロコドルにとって、自身が富士山的存在になることと武道館でライブ公演することとは、きっと同程度の野望であり、夢であり、目指すものであるのだろう。
しかし、それをたったひとりで達成しようとするのはしんどすぎる。だから、彼女たちは他人とのつながりを求める。最も身近な他人は、なんといってもグループのメンバーだ。出番直前までメンバーの髪の毛をとかし、舞台上では手を触れ合い、彼女たちは文字通りメンバーとつながろうとする。さらに、その相手はマネージャーであり、共に舞台に立つダンサーやミュージシャンたちであり、ライブ会場を埋めるファンたちだ。握手会が象徴するのは、アイドルとファンとの夢の共有だろう。そして驚くべきは、第2話に登場するグループ「ファンタライム」だ。彼女たちは、ちょっとした弱みを握られてしまったが故にへんてこりんな要求をしてくるやばそうな(じつは気のいい)ファンや、相方のダメ兄貴をも味方に付け、調教し、心を通わせる。ダンスのダメ出しをしていたファンが、いつの間にかダメ出しされる側に立場が逆転し、やがてふたりのダンスがシンクロする幸福感。相方のダメ兄貴への説教が、いつの間にか自分自身を叱咤激励する言葉に変化し、ふたりの涙にシンクロする爽やかな悲哀。それらの他人との共感やつながりが新曲を生み出し、夢の実現に一歩近づく。
ロコドルは、自分たちとともに夢見る他人を求めている。『LOCO DD』を見た(見てしまった)私も、まんまと彼女らの夢に乗せられてしまったのではないか。だとしても、それを否定する理由はどこにもない。

渡部聡

会社員。

ご当地アイドルという存在は知っていたが、正直あまり見た事はなかった。だけれど、この映画はアイドルに対する密着取材だけではなく、ドラマも織り交ぜた手法が斬新で面白かった。 また、監督それぞれにアイドルとの距離感も異なり、「LastDays~君といた場所」のオトメ☆コーポレーションはいわゆる一番アイドルグループぽく撮られていたし、監督の主観も結構入っていた気がする、、、「ファンタスティック ライムズ!」はFantaRhymeという2人ユニットのキャラが立っていてそれだけでも見ていて面白い部分が多かった。ドラマ部分は進行に合わせて現実と織り交ぜて進展して行くので、感情移入もし易く、働きながら踊って歌う彼女たちを自然に応援したくなるのであった。 「富士消失」は3776(みななろ)の井出ちよの見た感じ幼くロリっぽい所が一番の魅力かな? 楽曲も一番個性的でどこかで聞いた感じが無く、ユニークだった。ドラマ部分とドキュメンタリ部分の分け方も、はっきりしている分「ご当地=富士山」という意味や思い入れ部分で一番訴えてくるものがあった。映画を見ながら、昔、富士宮神社の裏手にある池で飲んだ富士の湧水の冷たくて美味しかった事を思いだした、、、その池がタイトルの「湧玉池便り」も改めてCDで聞いてみたい気がした。 第二弾があるなら、違う県でご当地色豊かで地元を背負って頑張ってる子達の笑顔と光る汗を見たい気がする、、、

後藤護

映画・音楽ライター、翻訳家。コメント中で触れられている大和屋竺脚本作品『処女ゲバゲバ』(69 若松孝二)に影響を与えたフレイザー「金枝篇」(国書刊行会)の翻訳校正を担当中。

トライポッドではないが「3」つの事例があると大体物事は立体的に立ち上がってくるものだ。だからこの「3」本立てのドラマ&ドキュメンタリーを観れば地方アイドルの実情がよーく見えてくる……なんて思っていると、ヤられる。これはアイドル映画の体裁を借りたラディカルな実験の場だ。ラストの島田元に至っては、静岡のアイドル3776(みななろ)と若松孝二『処女ゲバゲバ』を解剖台の上で出会わせてしまった。さあ、何が起きるかは映画館でのお楽しみ。

長宗我部陽子

俳優。映画・ビデオシネマ・テレビなど、多数出演。大工原正樹監督作品『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱を使う』(10)主演。最新作は高橋洋監督作品『霊的ボルシェビキ』(18)。

アイドルは超能力者だ。
立て板に水で辛辣な内容のアドリブを炸裂させる女の子や、仏像みたいな表情をもつ自己演出力に長けた女の子。彼女たちには、まったく敵う気がしない。
わたしもパイロキネシスのような超能力を身につけたい。

篠塚智子

30代・女性。

アイドル万歳!みたいな映画かなという予想は覆された。むしろ、アイドルに対して一歩引いてしまうような人ほど楽しめる作品になっていると思う。作り手と彼女達の綱引きがスリリングで、刻々変化する両者の表情が見逃せない。それぞれの勝敗含め見終えた後に反芻したり議論するのも楽しい。

小出豊

映画作家。『こんな暗い夜』『お城が見える』。

傑作『スチュワーデス物語』がそうあるように、アイドル映画『LOCO DD 日本全国どこでもアイドル』もひりつくほど残酷で、境界がほどけるほど危うく、いやらしいほど奇天烈なのに、彼女たちの存在は少しも傷つくことがなくぴかぴかに輝いています。

193

主婦。

193さんイラスト

まずはFantaRhyme起用していただき嬉しく思っております。ありがとうございます。

密着が付いている、と聞いていて、当時テレビ番組の密着も同時に撮影していたので、(映画も)主催ライブとあの時期のリリース活動とインタビューで構成されたよくあるドキュメンタリー的なものだと思っていたので、本編で『見たことないCD大量買いの怪しいひと』『さやの兄ちゃん』が出てきた時点で『んっ!?』となりました!
ただ、いい方への期待の裏切りで、 セリフもほぼアドリブという中、垣間見える『本音』がぐっと胸を打ちました。
『格好つけようとせんでいい』
『自分のために世界はあるとよ』
『自分たちはそれを証明してみせる』
カフェでまるで自分に言い聞かせるようにさやの兄を叱るAYUのシーンは、AYUのFantaRhymeにかけるアツさを感じました。

またSAYAのあまりに自然な演技に、喋らされている感じが全くなかったのと、 大画面にも映える可愛らしさと素直さとどこか劣等感のある雰囲気が、更に応援したくなる感じでした。

余計な注釈やナレーションがない分、あれ?これはドラマなの?ドキュメンタリーなの?境目が全く分からない自然な流れが素晴らしく、すんなりと見ることが出来ました。
ドキュメンタリーとしても面白かったし、ドラマとしても面白かったと思います!
『しあわせなうた』を自然に取り込んだ流れもお話を綺麗にまとめてくれていて、とても見やすかったです。
AYUがSAYAにラップをきかせるシーンからのふたりで歌い合うシーンはまるで『青春』だなあ、と。そしてしあわせなうたがとてもいい曲で泣きそうでした!
いろんなひとにこれを観て、FantaRhymeっていう、言葉は少々きついし見た目もチグハグだけど、こちらが思わず泣けてくるほど真っ直ぐで熱い気持ちを持った女の子たちがいるんだよ、っていうのを観てもらいたいなぁと思いました。
同じように活動しているアイドルさんにも、観てもらえたら自分と重なる部分があったりしないかなあ、観てもらいたいなあと思いました。

こう言った作品を通してFantaRhymeを新たな角度から知り、観れたことがすごくうれしいです。ありがとうございました。

オトメ☆コーポレーションさんは、ライブも見たことあったし、1000人達成しなければ解散、という流れも知っていたので、『実際のところ』というのがファンでなかったわたしでも気になっていたので、掘り下げて見られて良かったなと思います。
短編映画が盛り込まれたシーンはファンでないと若干一瞬何が始まったのかな?と分かりにくかったですが、オチを見た時になるほど、そうなるのか、と納得でした。
ファンでなくても解散を告げるシーン、最後の曲を歌って泣いてしまう久保田さんの姿、大きな声で歌を返すヲタの後ろ姿、こんなに望んでいる人達がいるのに、何故なくなってしまうんだろう、と目頭が熱くなりました。

3776さんは失礼ながら存じ上げなかったのですが、ものすごくライブが見てみたくなりました!
山泥棒のパートは不思議なお話でしたが思わずクスッとしてしまったり、富士山に込められたメッセージみたいなものがわかった時にライブのシーンに戻る瞬間は鳥肌が立ちました!
あとただただタイガーリリー風のちよのちゃんが可愛くて可愛くて…!とても良かったです!

今回はたまたまこの3組で『解散』『もがいてる道の途中』『存在意義』みたいな、(アイドルじゃないわたしがいうのも変だと思いますが)いまの地下アイドルには付き物、の内容で、アイドルのヲタクだったら、『あぁ、これ分かるなあ…』と思うところがたくさん詰まった映画だなあと思いました。たくさんのアイドルファン、またこれは当事者であるアイドルさんにも是非届いて欲しい作品だなとほんとに思いました!

FantaRhymeのファンとしてクラウド参加したので『ファンタスティック ライムズ!』の感想が多くて申し訳ないです…。


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